勉強会

2017年12月06日

今、風俗業界で一番の問題

セックスワークサミット第二部「『みんなでつくる「適正風俗」:第1回・法律編』」と題されたシンポジウムには、法律の専門家岩切大地さんの他に風俗コンサルタントの大崎柳也さん、弁護士、社会福祉士で、風俗嬢への無料相談会「風テラス」の相談員でもある浦崎寛泰さんも加わって、今、風俗業界で起こっている問題について話し合われた。

www.whitehands.jp

本番の有無に関わらず、風俗が厳密には違法状態にあり、いつでも取り締まりを受け潰されてしまう存在であるとはいえ、実際に取り締まりを受ける店舗は少数で、大多数のお店は何事もなく日々営業を続けられている。

しかし、「風俗が違法かどうか?」より、今現在起こっている問題にどう対処し、より安全に働けるかを考えることはとても重要なことである。

いくつかの問題が提起されたなかでも、性病の蔓延がやはり、深刻な状況になっているようで、一般の患者数増加のニュースが出る度に、ツイッターでは 「定期的に検査に行っている風俗嬢のほうが素人女性より安心」とか「私たちは定期的に検査に行っているから、利用男性も検査を受けてほしい」という声が起こるが、性病の蔓延を防ぐのには、まず自分が性病にかかっているかどうか確認し、かかっていれば、治療に専念し、治るまで性的交渉をやめることが一番である。

一部で行っている店舗があるが、性病検査を受け陰性の証明書を提出した人に割引サービスを行ったり、口内発射、即尺など、より危険性が高いプレイができないようにすべきではと思う。

女性が直接、顧客にお願いすべきかもしれないが、サービスを提供し、いい雰囲気になっているときに、そのようなことは言い出しにくい。

顧客からいただくお金の半分を取るお店は顧客を女性に紹介するだけではなく、所属女性が安全に働ける体制を整えるべきだと思う。

今回のサミットの前半では「つなぐ」がテーマで、風俗で働く女性たちの横のつながりができつつあることが紹介されて。

店舗同士がつながり、業界をよりよくするための活動ができることを期待している。


femmefatalite at 06:49|PermalinkComments(0)

2017年12月05日

「性風俗と法秩序」の問題

セックスワークサミットの後半は『みんなでつくる「適正風俗」:第1回・法律 と題したシンポジウムで『性風俗と法秩序』の著作者のひとりでもある岩切大地さんの基調講演があった。

https://www.amazon.co.jp/dp/4860311426/ref=cm_sw_r_tw_awdo_c_x_gFNiAbBH3W0T0

本番行為のある業種、つまり「法律で禁止されている売春行為のあるお店」があるのは「それは風俗ではなく、お風呂やさんや料亭の客と従業員が勝手に自由恋愛をしただけ」という建前で成り立っているとよく言われているが、それは人々が勝手にいっているだけで、「店のなかで本番行為が行われていることを物証を示して証明するのが難しい」だけのようだ。

また、「本番のない風俗店」もかなりグレーな存在で、「やましいことを取り締まるより、法の外に起きたい」という意識もあるようだ。

『性風俗と法秩序』にはいくつもの論文が掲載されているが、それをきちんと理解するのは難しい。

https://www.amazon.co.jp/dp/4860311426/ref=cm_sw_r_tw_awdo_c_x_gFNiAbBH3W0T0


しかし、「性売買の世界が法秩序の外に置かれているのはおかしい」と考え、「だから規制しよう」ではなく「きちんと法整備を整え、当事者が不利益を蒙ることがないようにすべき」と考えている専門家がいることは、性売買の世界に生きるものとしてすごく励まされました。

世界的に「売春合法化(非犯罪化)」の流れがあるが、それは海を隔てた遠い国のことではなく今、私が生きるこの場所、この時代に、それを専門とする学者がいることを大変心強く思っている。

続く。



femmefatalite at 06:25|PermalinkComments(0)

2017年12月04日

セックスワークサミットに参加して

昨日は日帰りで東京に行ってきて、セックスワークサミットに参加した。

http://www.whitehands.jp/20171203.html

一部の講師は日本風俗女子サポート(FJS)協会代表のあや乃さん。

あや乃さん風俗歴10年、今まで在籍したお店ですべてナンバーワンを獲得した売れっ子で、今も現役をつづけながら、FJSの運営や風俗店スタッフへの研修を行う聡明でアクティブな女性だ。

しかし、外見や物腰からはそんな強さは感じず、むしろ多くの男性の心を掴んだのが納得できる愛らしさを感じた。

あや乃さんのお話のなかで一番感銘を受けたのは、「自分に会ったお客さまが、明日からまた仕事をがんばれるとよく言ってくれる。自分がお客さまに接客することでお客さまが仕事をがんばって日本の経済も活性化する。自分が日本の経済をささえているような気持ちになる」というようなことを言っておられたことだ。

男性が風俗を利用することはよくないことで、そのサービスを提供する女性もよくない存在だと、一般の人だけでなく、風俗業に従事する女性本人も思い込んでいて、顧客をバカにしたり、自分自身を貶めるように感じる人が多いが、あや乃さんは「売れるために必要なのはテクニックや容姿より、まず自分に自信を持ち愛することが大切」だと話しておられた。

その「自己愛」は単に風俗で稼げるようになるだけではなく、その人の人生を豊かにその人らしく生きるのに大切なことだと思う。

あや乃さんのブログやFJSのホームページを読んで、このことを多くの人に知ってもらいたいと思う。

あや乃さんのブログ

https://ameblo.jp/ayano30409


FJSのホームページ

https://f-j-s.jp/

後半は明日。


femmefatalite at 06:41|PermalinkComments(0)

2016年11月27日

じんけんスコラのセミナーに参加して

市民のための人権大学院「じんけんSCHOLA(すこら)」で行われた青山薫さんのセミナー「セックスワーカーの人権を考える-売買春の非犯罪化と買春処罰化」を受講しに行った。

事前に聞いた話では参加者は少ないそうであったが、主催団体が数日前に行った「飛田新地でのフィールドワーク」が多くの非難を浴びたことから、フィールドワーク参加者やそれを問題に思う社会学者や大学講師など、定員以上の参加者がいて椅子が足りなくなるほどだった。

青山薫講師のお話は前半1時間(の予定だったが、少しオーバー)「セックスワーカー」が奴隷化や搾取状態にあることから「認めるべきではない」という思想が生まれたり「セックスワークもひとつの労働と認めるべき」という売春合法化や非犯罪化(このふたつの違いがよく分からなかった)の考え方が現れるようになった流れと、セックスワークを合法化することになった国や買う側を取り締まる法律ができた国など、今現在の世界各国の状況の説明がなされた。

普通のセミナーなら、講師の話のあと質疑応答や参加者が意見を述べる時間が取られるのだが、「飛田新地のフィールドワークをめぐるスオッシュに対する事務局の対応のまずさ」、ありたいていに言えば、「私たちの指摘を無視したのはずるい。謝ってよ」という流れになってしまい、「こういう話を聞きにきたのではない」「こういう(人権問題を考える人たちの間でという意味か?)ことばかりでうんざり」と言って帰ってしまう人もいた。

フィールドワークの主催者(じんけんスコラで行う以前、10年以上行ってきたそうだ)や参加した人で「これは有意義なこと」という人もいたし、この後の話し合いで「スオッシュと飛田新地で働く人たちへの謝罪」が行われたとしても、「飛田の人たちやセックスワーカーたち」になんらかの利益が生まれるとは考えにくい。

もちろん飛田の人たちは「自分たちは誰かの人権を侵害したりはしていないし、なにも助けてくれなくていい」と思うだろうし、「謝罪しこれからは働く人たちを傷つけることはしない」と約束してくれたらそれでかまわないのだろう。

しかし、それで単に「触れてはならない厄介な場所」というイメージだけが残ってしまう。

いや、「本当は売春しているけどしていないことで存在を許されている人たち」にとってはそれでかまわないのだろう。

ほっておいてくれることが、いちばんありがたいのだ。

だから、これは、私の勝手な感想だが、今回のセミナーで一番残念だったのはフィールドワークに参加した人もいたのに、その人の感想が聞けなかったことである。

その方は要さんに「あなたを事務局の人だと思っていた」と謝っていたが、では、飛田を歩いて性的サービスを売る女性がいる場所に行って、あなたはどう思ったか、これは合法化すべきことと思うか、そうは思わないのか?

「人権」を考える人たちの目からしたら、飛田の女性たちの「人権」は守られているのか?

本来行うべできであった、「では、日本のセックスワークの現状は今のままでいいのか?」という話が全然できなかったのが、残念であった。

また、フィールドワーク主催者や参加者のなかには「有意義なこと」として、「フィールドワーク自体」は間違ってないと考えている人たちもいた。

いくら「飛田新地で働く人たちの気持ちを害した」とスオッシュ側が訴えても、「たとえ当事者が気持ちを害しても、それが当事者や社会がよくなるために必要なことなら行うべき」と考えている(ように私には思えた)のなら、「今回の対応のまずさ」を事務局や主催者が謝罪しても、「フィールドワーク」は続けられるだろうと思う。

それならば、もっと「当事者の気持ちを傷つけず、当事者の利益になる歩き方」を議論すべきではないか。

しかし、セミナー後の懇親会とのような「主催者や講師と参加者が話を深める場」がなく、時間がきたので撤収!となったのは非常に残念だった。


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2016年08月24日

あかねさんの講習会で学んだこと

昨日はあかねさんの「リピートされる秘訣10ヶ条を伝授★トークライブ」講習会に行っていた。


http://sexualmaster.net/2016/08/23/大阪、楽しかった〜!!/

リピートされるようになる秘訣というより、こんなふうにしたら(考えたら)、お客さまにもっと喜んでもらえて、もう一度会いたいと思ってもらえる秘訣で「思いもしなかった裏ワザ」というより、「接客の基本」、「日常生活でも相手に喜んでもらうためにしたらいいこと」という感じのことだった。

売れている女性はちゃんとできているんだろうなぁと思うことばかりで、私もやるべきろうけど、それを毎回きちんと行くのは難しいことばかり。

でと、「難しそう」とか「私には無理」と言っていても始まらない。

少しずつでも、できることから変えていかなければならないと思う。

「当たり前のことをきちんとやることで成果はでる」

本当にその通りだ。

気持ちを変えるためにもこんな学びのときは大切だと思っている。

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