自分らしく楽に生きていくためにはピークが来ている

2018年02月10日

風俗店街でベビーカーを押す女性と風俗店スタッフらしき男を目撃した話

昨日、仕事の途中で、ベビーカーを引いたお母さんとスーツ姿の男性が歩いているのを見掛けてしまった。

これから普通の街なら、例えば不動産会社のスタッフさんが、子供ができたので広めの部屋に引っ越したい母親に、希望に沿った物件を案内しようとしているところかもしれないが、ここにあるのはラブホテルと風俗店ばかりの風俗店街で、お金に困った女性がとりあえず子供を連れて風俗店の面接にきたのだとピンときた。

その男性とはどこかで見たような気がするし、もし、そのあと仕事が入っていなければ、待機室に戻りもんもんとした気持ちで過ごすところだったが、幸い次のお客さまがすでに待っておられるということで、先ほどまで別の男性と過ごしていたホテルに、今度は別の男性と向かうことになった。

通りに出ると、先ほどの男女がまだ道端に立っているのが目についた。

女性はあまり整えられてないショートカットですごく素朴な顔立ちをしていて、ビニール袋の中からスティックパンらしきものを取り出して食べていた。

性を売る女性としてのスペックは高くはないが、素人好みの風俗客には受けそうな感じである。

しかし、そんな客がなじみ客となることはまれで(そうなった場合、仕事のやり方にあれこれと口を出したり、プライベートにも干渉したりストーカー化することが多いようだ)、なにも分かってない女性に対してあれこれとうんちくを垂れたり、「本番はダメと言うのは建前でみんなやっているんだよ」と自分に都合のいい嘘を吹き込んで本番強要したあげく、「染まる前に必要なお金を貯めて早く辞めなさいね」「無理しないでほどほどに稼げばいいから」など無責任な説教をし、数ヶ月後にひょっこり再会したときには「まだいたんだ、残念だな」なんて言葉を吐く、自称「優しい男性」に最初の頃だけもてはやされて、気がつけば、いつの間にかに姿を見掛けなくなってしまう女性のひとりになってしまうのだろうか?

と、向かいのビルから、やはり風俗店スタッフらしい男性が出てきて、ふたりに近づいて来た。

もしかしたら、普通の人妻店に面接に行ったが、母乳が出るならと母乳専門店を紹介したか、あるいは若い女性の多い店に面接に行き、系列の人妻店を紹介したのかもしれない。

(考えてみたら、普通の人妻店でも、母乳が出る出ないにかかわらず、ひとりでも多くの女性が欲しいし、系列の店ならともかく、いくらその女性がより稼げそうだとしても、まったく関係ない店を紹介することなどないだろう。割りのいい求人広告で女性を集め、条件のよくない格安店に割り振るスカウトだったのかもしれない)

その女性のことが気になったのは、ホテルに向かう道のりだけで、ホテルに入ってしまえば忘れてしまったが、妊婦、母乳専門店の存在は聞いたことがある。

妊婦の需要はそれほどでもないが、母乳が出る女性は人気があり、日給1万の保証がつくそうだ。

その場にいた人のなかには風俗店のシステムに詳しくない人もいて、「保証」の意味が分からない人に詳しく説明してくれたが、「保証」とはある一定の時間店で待機したら、どんなに暇で仕事がなくても最低もらえる金額のことで、それ以上稼げたとしでも、1万円がプラスされることはない。

例えば1本仕事に行ってもらえる金額が8千円で、2件仕事があれば1万6千円の日給だが、もし仕事がなかったり、1本だけしかなくて8千円しか稼げなくても、最低でも1万円はもらえるということである。

それは逆にいえば、たいていひとりの女性に2人以上のお客さまがきて、たまに暇でどうしても仕事を与えられない女性がいることもある、そのときは不足分をお店が負担しても、トータルとしてお店は儲けをあげられるということを示している。

そして、それはお金が必要なのに子供がいて、普通の仕事ができない女性がいるということでもあり、そんな女性にとっては、子供がいながらも、日給1万円以上もらえる仕事は、まさに命綱、セーフティネットであるのだ。

ただ、母乳専門店では、どんなに人気のある女性でも母乳が出なくなったら働けなくなり、系列の人妻店に移っても、そのときほど稼げることはないということであった。

しかし、一時期的ではあるが、風俗で働くことで、その親子がその日の糧、場合に寄ってはその日寝る場所を得ることができるのは事実であり、私はそのとき、福祉が風俗に負けた瞬間を目撃したのかもしれない。



femmefatalite at 06:02│Comments(0)風俗論 

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